【ひとりで特許出願ー4“弁理士会館と商標登録”<一期一会>】
“弁理士会館と商標登録”<一期一会>
特許庁を尋ねて最初の一歩を踏み出して、二度目の訪問の時に職員様からご紹介いただいた、特許庁からほど近いところに在る<発明協会(発明会館)>。
その<発明協会(発明会館)>へ通いながら、特許願の初稿が固まりつつあった頃に再び特許庁の職員の方から紹介していただいた特許庁から徒歩数分のところにある【弁理士会館】。
いよいよ特許取得の為のプロフェッショナルである弁理士さんを訪れることになりました。
(発明協会は弁理士以外に弁護士などの特許情報に対して詳しい方がいらっしゃいます。)
できるだけ恥をかかぬ様にと、何度も書類の見直しや訂正などを繰り返して作成した書類を手に、いよいよ【弁理士会館】へ。
〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-4-2
03-3519-2707
◆特許、実用新案、意匠、商標などの知的財産権などについてひとり一時間の無料相談ができます。
*弁理士会館出口をでて右を向いて撮った写真です。
坂を下って行けば、右側が特許庁です。
(虎の門の駅を出てエスカレーター(階段)を上って虎の門のビルの中を通って反対側に出ると目の前に見えます)
この時もやはり自分の一番の心配は “特許として足りるか?” でした。
専門の弁理士の方からの正直なご意見を賜りたいというのが一番の願いでもありました。
一期一会
『悔いを残すことが無いように、お会いした弁理士さんとの時間を大切にしていこう』と
この後、何度も何度も通う事になるわけですが、この【弁理士会館】に通うことによって本当に自分の未熟さを思い知らされると共に、二度とお逢いすることのない弁理士の方々に、言葉では足りぬほどにお世話になることとなります。
この【弁理士会館】ですが、たしか電話予約は出来なかったと記憶しています。
一階の扉をあけて受付けへ行って訪問票に訪問目的などを記入して順番を待ちます。
毎日二名程の弁理士様がいらっしゃっていて、順番がくるとお声を掛けていただけます。
基本的には一人一時間(30分だったかもしれません)の時間をいただいて弁理士様と質疑応答をさせていただけます。
お願いしたい弁理士様が見つかったら、委託のご相談なども出来ると思います。
自分は専門家からの貴重なご意見を伺いたいが故の訪問でしたが、この弁理士会館でお会いした弁理士の方々一人ひとりとの貴重な時間が自分の原動力となっていきました。
最終受付が3時半か4時頃だったと思いますが、出来るだけもっと早い時間(2時半とか)に訪問した方が良いです。
というのもひとり一時間の持ち時間ですが、自分の時は後に控えている人がいないときなどは、時間を過ぎてもお相手していただけましたし、最長で2時間半お相手してくださった方もいらっしゃいました。
少なくとも多少の時間の融通がきくことが大半だったからです。
現在ではどうかわかりませんが2014年当時は、そのような感じで接見していただけた事が本当に有り難かったです。
一日一回、弁理士会館を訪ねては作成した書類を通して弁理士からみたプロのご意見を伺いながら、それぞれ指摘された箇所を訂正して、言い回しを変えたりしながら書類作成を続けていきました。
それこそ人によっては、自分の作成した特許願を、『どれ、見せてごらん』と言って手に取られて、『これ、添削しても良い?』と『本当はこんなことタダじゃしないんだよ、我々はこれでお金稼いでいるんだから・・・』といいながら添削していただいたことも、一度や二度ではありませんでした。
毎回毎回、同じ弁理士の方とお会いすることがなかったので、ある日ある弁理士の方にその旨を質問すると、昔は一年に数回位来ることがあったが今は弁理士の人数が増えたからなのか、一年に一度くらいしかここに来ることはない。 とのことでした。
ここでお会いする弁理士さんたちとは、もう二度とお会いすることができないんだな。
“一期一会” を大切に感謝しながら前進して行こう!と肝に銘じました。
そんな中で、自分の一番心配していた ‘特許として足りるか?’ ですが、その時にお会いした弁理士の方のほとんど全ての方が『特許申請の要件は満たしているし、同じものが今までなかったとしたら取れるでしょう』とのことだったので尚更、夢と希望をいただいた気持ちで頑張れました。
正直、心の中は不安でいっぱいでしたが何とか奮起する材料に代えていました。
この時も言われたのが、“以前の特許申請の記録を徹底的に調べ上げるように” でした。
商標登録
そんな中で何人かの弁理士の方に商標登録も取っといた方が良いよ。
と言われていたので ‘良し!とりあえず出来ることは今やろう!’
そう思って【商標登録願】にもチャレンジしました。
【商標登録願について】
事前の下調べと、指定商品(指定役務)の区分などを調べたりなどがありますが、それほど難しい知識は必要ないのでご自分でされても出来ると思いますし、わからないことがあったら特許庁に電話して問い合わせれば教えてくれます。
ただ、安く請け負ってくれる弁理士さんもいらっしゃるようなので時間削減の為に委託してもよいかもしれません。
◆商標登録出願料
商標登録出願 3,400円 +( 区分数X8,600円 )
そんなこんなで、【特許願】の前に【登録商標願】を提出してきました。
2014年10月31日のことでした。
つづく
【Re-Bone Wallet リボーンウォレット/特許出願編】
【01】“始動”<最初の一歩>
【02】“発明協会(会館)”<続けることによってひらけてくる道もある>
【03】“模倣から始める”<先人たちの礎>
【04】“弁理士会館と商標登録”<一期一会>
【05】“特許出願”<背中を押してくれたひと>
【06】“国内優先権の主張”<ひとりでは何処にもいけない>
【07】“運命的な出会い”<縁(えにし)>
【08】“諸刃の剣”<戦略としてのグレー>
【09】“面接”<淡い期待>
【10】“最初の拒絶通知”<余命数ヶ月の宣告>
【11】“原点に戻る”<実より名を取るー桜の咲く季節>
【12】“最後の面接”<ひとりではない>
【 ∞ 】“感謝の気持ち”<恩返しと恩送り>
【2022】◆ひとりで特許出願〜その後の話〜◆
◆製品開発と同時進行で行っていた、特許出願までに至る経緯とその後のことなど特許情報などを含めて掲載しています。
◇特許にまつわる情報(特許庁や発明会館、弁理士会館や商標登録等)を掲載しておりますので、ご自分で第一歩を踏み出そうと考えていらっしゃる方のご参考になればと思い執筆致しました。
【Re-Bone Wallet 製品開発編】
こちらのページはRe-Boneの軌跡をまとめたページになります。
内容はRe-Boneのコンセプトを 始めとして、Re-Bone Walleの開発秘話、
レザーの知識やメディア掲載情報など、Re-Boneのすべての情報がご覧になれます。