“淡水に住む生きた化石”と“バッフィンシール” rebone.tokyo
エキゾチックレザーとは、特定の皮革を指しての言葉ではなく、家畜以外の生き物の皮革の総称なので、その種類は非常に多岐に渡ります。
□クロコダイルやアリゲーター、カイマンなどのワニ革
□陸上に生息するコブラやダイヤモンドパイソンなどのへび革
□淡水や海水に生息するカロングや水蛇などの革
□テジューやリングなどのリザード(トカゲ革)
□飛べない鳥、オーストリッチ(ダチョウ革)やエミュー
□カエルの革や、海に生息するスティングレイ(エイ革)やシャーク(鮫革)
□珍しいところでは、以前にキャビアの皮を輸入したこともありました。
その他にも象やカバ、ペッカリーなど数え上げれば様々な個性的な革たちです。
そんな数多くの個性的な皮革が存在するエキゾチックレザーの中から、今回はハープシール(アザラシ革)とピラルクについてご紹介したいと思います。
皮革素材
“バッフィンシール”と“ピラルク”
今回はエキゾティックレザーの皮革素材の中から“バッフィンシール”と“ピラルク”をご紹介させていただきます。
バッフィンシールとは
北大西洋、北氷洋、カナダ、ニューファウンドランド、グリーンランド等に分布し北欧沿岸にも回遊しますが(タテゴト)アザラシはカナダのバッフィンアイランド周辺で多くの種が捕獲されたことから皮革の商業取引名は【バッフィンシール(Baffin Seal)】として知られています。
仕上げ方法にもいろいろとあるのですが、今回は“アタマハリ仕上げ”と“箔押し”仕上げをご紹介します。
非常に耐久性にも優れた皮なので、防寒衣や防寒靴等に使用されています。
また、商業名はその“竪琴”のような見た目から ハープシール(Harp Seal)と呼ばれています。
◆バッフィンシール/ブルーパールの“アタマハリ”仕上げ
丁寧に手作業によって皮革の凸凹の凸の部分にだけ、グリーンブルーパールを擦りながら塗布して仕上げました。 グリーンブルーがかったシルバーのようなイメージです。
◆バッフィンシール/箔押し仕上げ
1 深海を思わせるダークグリーンが角度によってキラキラと光る仕上げです。
◆バッフィンシール/箔押し仕上げ2
太陽の光が反射した、海面の表情にも似た緑銀色に光る仕上げです。
同じバッフィン(ハープ)シールでも、それぞれの表情の違いが見て取れるかと思います。
続いて、エキゾティックレザーの中でも珍しい“ピラルク”です。
ピラルクとは
南米のアマゾン川流域に分布し、沼地や川の流れのゆるい所に生息する。
成魚の体長は2m〜3mほどだが、最大のものは4.5mとも5.2mともいわれているそうです。
世界最大級の淡水魚の一つに数えられ、進化において1億年間殆ど姿が変わっていないと考えられ、生きた化石とも言われています。
ワシントン条約の保護動物にも指定されている為、市場に出回ることが滅多にない珍しいレザーアイテムのひとつです。
ウロコ模様が非常に美しいです。
近い将来、これらのレザーアイテムを使った製品なども考えていきたいと思っています。
ご紹介したものが、そのまま製品化されるのか?更に一工夫加えてからになるのかは未定ですが、製品化された折にはお目見えさせていただきたいと思っておりますので、楽しみにお待ちいただけたら幸いです。
最後までお付き合い下さいまして有難うございました。