皆さまの疑問にお答えします!
パイソン財布のお手入れは剥がれに注意 ?
はじめに
パイソン財布は運気アップアイテムとして有名で、風水的にもとても縁起が良いとされているヘビ革の中でも特に有名なパイソン革財布。
店舗にいらっしゃる方の9割の方々が心配されているパイソン革財布についての疑問点。
「パイソン革の耐久性だったりパイソン革のお手入れ方法、パイソン革のうろこの剥がれについてと、仕上げ方式による表情の違いや、その魅力についてお伝えしたいと思います。」
◇パイソンレザー(へび革)の種類について
エキゾチックレザーの中でも人気の高い素材のひとつにパイソンレザーがあります。
ヘビは地球上に11科417属2389種存在するといわれていて、その独特の美しいウロコ模様が多くのファンを獲得しています。
ヘビは世界中の様々な場所に生息しています。
・陸上に生息するもの(パイソンやコブラなど)
・海に生息する水蛇
・淡水に生息するカロングなどがいます。
◆パイソンの剥がれについての結論を早く知りたい方はコチラ
その中でも『パイソン』と呼ばれ日本で流通しているものは主に以下の3種類になります。
◆ダイヤモンドパイソン
アミメニシキヘビ(一般和名); ダイヤモンドパイソン
商業名:Reticulated Python
学名:Python reticulatus
全身にダイヤ型の連続的な斑紋・模様があるところから、ダイヤモンドパイソンと呼ばれています。皮質の丈夫さや、大きさの点では利用度も高く、他の皮革には見られない美しさと、ワイルド感があります。
◆モラレスパイソン
ビルマニシキヘビ(一般和名); モラレスパイソン
商業名:Molurus Python
学名:Python molurus
全身に不規則な図形模様があり、その個性的な斑紋模様が、ファッション界で人気を得ています。
皮質の丈夫さ、サイズが大きいなどの利点もあり、アミメニシキヘビ(ダイヤモンドパイソン)と共に、ヘビ革の主力として、幅広く各種製品に使用されています。 沖縄の蛇皮線は、この皮が使用されています。
◆レッドパイソン(ショートテール)
ヒイロニシキヘビ(一般和名); レッドパイソン
商業名:Red Python or Short-tailed Python
学名:Python curtus
この種の特徴としては、尾部が短く胴が太い体型をしており、身体全体が赤味を帯びているところから、緋色錦蛇と呼ばれています。
※左がF/C 右がB/C
◇さまざまな表情をもつパイソンレザーの魅力
パイソンレザーは(さばき方)F/C(フロントカット)かB/C(バックカット)かで、その表情や印象は大きく変わります。
ウロコの細かい部分がメインとなるF/Cは、上品でソフトなイメージを抱かせてくれますし、反対にB/Cは、文字通り蛇腹模様がワイルドなインパクトがありますので、好みが分かれるところでしょう。
フ付(ウロコ模様を残したもの)かフ抜き(ウロコ模様をブリーチしたもの)によっても、その表情は全く違ったものとなります。
※上の写真 上:パイソンB/C アンブリーチ(ナチュラル)マット 下:パイソンF/C ブリーチ(濃茶)マット
個人的な見解ですが“上品さ”を求めるなら、ブリーチしてあるフ抜きを、逆に“蛇らしいワイルドさ”を求めるのならば、アンブリーチであるフ付が良いのではないでしょうか。
“グレージングとマット”仕上げによる印象の違い
グレージング仕上げ(艶出し加工)かマット仕上げかによっても全く違った印象を与えるので、製品のイメージに合わせた(もしくはパイソンのイメージから製品をデザインします)ものを使用して製作されます。エキゾチックレザーは取扱いが難しい繊細な素材というイメージがありますが、革製品としての加工を施した後は丈夫な素材になるため、大事に使えば“エージングー経年変化” (経年による色合いの変化)を楽しむこともできます。
パイソンレザーは(さばき方)F/C(フロントカット)かB/C(バックカット)かによって、またマット仕上げかグレージング仕上げかによっても違った表情を魅せてくれるので、自分好みのお財布を探すことも楽しみのひとつになるのではないでしょうか。
【簡単な蛇革の種類と、パイソン剥がれについて動画で紹介】
ダイヤモンドパイソン(錦蛇)は、その名の通りダイヤモンドを連想させる天然の柄模様からそう呼ばれています。
その柄を活かして仕上げたものがアンブリーチ(フ付)となり、天然の柄を抜いたものがブリーチ(フ抜)となります。
*染色前の原皮から鞣しの工程で振り分けられます。
【天然の柄を活かしたアンブリーチ・グレージング仕上げF/Cのナチュラル(白/黒)と色物の画像】
またダイヤモンドパイソンの場合、グレージング仕上げにはウロコがめくれない様にウロコどめにするか、天然のウロコの形状を活かした仕上げにするかも決定します。
(グレージングの摩擦によって革が硬化するために、引っ掛かりを気にする場合はウロコがめくれないようします)
マット仕上げの場合は、とても柔らかくなる為に引っ掛かる事もないので、ウロコの形状を活かした仕上げなります。
【ダイヤモンドパイソンマット仕上げの画像】
*左からB/Cマット黒、ブリーチしたF/Cマットグリーン、アンブリーチのF/Cマットグリーン
【いろいろな仕上げのダイヤモンドパイソンの画像】
◆上の画像のF/Cグリーンの隣にある2枚は、黒マットB/Cパイソンにゴールドパンチとピンクパンチの2次加工を施したものになります。
その奥の茶色いのは、マットB/Cの吟スリ(表面を軽く擦った仕上げ)2次加工
その隣がF/C銀箔と、アンブリーチのマットB/C茶にホワイトパールの二次加工を施したもの
一番奥がF/Cアンブリーチの黄色に染色した上から金箔加工を施したものになります。
【ダイヤモンドパイソンB/Cマット仕上げ“マーブルトゥワイス/Marble Twice”】
薄い色で染色した後、別色でランダムに染め上げた、天然の柄とのコントラストがマーブル“大理石”を連想させる逸品。
【長財布/レディースタイプ ゴールド迷彩&ブラックパイソン】
金箔パイソンの表面を擦って、その上から迷彩柄をのせた4次加工のダイヤモンドパイソンをアウターに一枚革で使用した長財布の画像ですが金箔迷彩柄のダイヤモンドパイソンなんて珍しいのではないですかね?
でも、これをもう一回更に擦ってみると又、全然違った表情を魅せてくれます。
【長財布/レディースタイプ ‘寿’(ゴールドパイソン迷彩吟スリ無双)】
上の画像がゴールド迷彩から更にもう一度擦って、5次加工を施したものになります。
表面には天然の柄が顔をだして、革の谷(凹)の部分に金箔が残っているのが画像で確認できると思います。
パイソンの革の特徴としては美しく、同時にハードな印象を持つ皮革で、耐久性に優れる上に◇カット(F/CかB/Cか)
◇皮から革への鞣し工程
◇染色工程
◇仕上げ工程
◇2次加工〜3次工程〜それ以上....
と皮革そのものの魅力はもちろんですが、細分化されたその表現力にもあるのかもしれません。
現在ではハンドバッグや財布以外の多様な製品にも利用されています。
カット方法、染色方法による製品の違いでも素材の見た目は変わっていきます。
F/C(フロントカット)タイプはパイソンの背中の模様を活かすカット方法で、整ったウロコ模様を前面に押し出したデザインの財布に最適です。
B/C(バックカット)は腹側の模様を活かしたカット方法で、F/C(フロントカット)に比べるとよりワイルドな蛇感を好まれるエキゾチックレザーが欲しい人にぴったりです。
パイソンレザーの財布の手入れは、それほど難しくありませんのでご心配されなくても大丈夫です。
『パイソン財布のお手入れは剥がれに注意?』
そのご質問の答えは、ご心配は無用でございます。
先ず、パイソンをはじめとしたヘビ革のウロコについてですが、ヘビ革のうろこはヒフが進化してウロコの形状をしているだけなので、魚のうろこと違って取れることはないのでご安心ください。
更に、パイソンの革は繊維が密集していて非常に強い革なので、“ウロコがめくれて取れてしまう“といったことは、先ず無いのでご心配なく思っていただいて結構です。
ただ、誤解のないように補足しますと、マット仕上げのパイソンの場合、ウロコの流れに対して逆なですれば、ウロコが立つことはありますが、マット仕上げのパイソンは非常に柔らかいので、引っかかりなどのご心配はいりません。
しかし光沢のあるグレージング仕上げの場合、革の油分が減って来るとウロコがめくれる(ケバだち)の原因にもなるので、適度にメンテナンスしましょう。
とはいっても本物のパイソンレザーのウロコが剥がれて取れるといった心配は、通常ではまず無いと思っていただいて結構です。
通常グレージング仕上げの場合は、糊付けしているものがほとんどなので、剥がれ(ケバ立ち)はありません。
マット仕上げの場合も、よほど意図的に反対からケバ立つように力を込めてこすらない限りウロコが立つことはありませんし、パイソンのウロコが剥がれて取れる心配などはありませんのでご安心下さい。
パイソンの革は、皆様がイメージされている以上に丈夫な革なのです。
汚れた場合は柔らかい布でウロコの流れに沿って乾拭きで十分です。
メンテナンス時に力を入れて拭くと(爪を立てるなど)傷がつく場合がありますので、優しく行う必要があります。
エキゾティックレザーに限らず、レザー全般に共通していえることは“水を嫌う”ので、濡れた時は、そのまま放置せずに速やかにふき取った方が革は喜びます。
愛情をもって使い続けることによって、あなただけのオリジナル製品へと経年変化していきます。
合成皮革などは3年程度で、その組織は崩壊していきますが、革製品は持ち主と共に時間旅行をしてくれることでしょう。
以上、パイソンの財布のお手入れは剥がれに注意? でした。
◆『どうしてもウロコが気になる』という方には“カロング”をお奨めしております。
ページの下の方でカロングで製作したバッグのサンプルを掲載しておりますが、カロングは淡水に生息するヘビで、パイソンのようなウロコを持たず、特徴は軽量で丈夫、伸縮性に富んだ美しくて希少なへび革なので、誰も持っていないアイテムをお探しの方はチャレンジしてみてください。【財布選びのポイント(革財布の選び方)】
革財布を購入される時に見るべき大切なポイントなどをご紹介しております。パイソン財布一覧
レザータイプから選ぶ
世の中には千差万別な素材、多種多彩な色合いのお財布があります。
エキゾチックレザーにも色々な種類があって、それぞれの生命たちの軌跡が映し出されたかのような皮革の表情たちは“天然のアート”といっても過言ではないのかもしれません。
そこに人の努力や経験、知識などが積み重なって、様々なエキゾチックレザーを染色して時によっては更なる加工工程を踏まえたものなどもあります。
色合いとはまた違った“革感”をお探しの方はエキゾチックレザーも選択肢の一つとして考えていただければ幸いです。
エキゾチックレザーについての情報はコチラ
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以下では、パイソンを使った弊社製品のご紹介と、番外編としてウロコを持たない『猫の目を持つヘビ革』 淡水に生息するキャッツアイ“カロング”のご紹介をさせていただきます。
パイソン財布の一部をご紹介
パイソン革をアウターはもちろん、インナーまで全てに贅沢に使用したレディースタイプ
26のパーツすべてに“パイソン革“を贅沢に使用したレディースタイプ。
26のパーツすべてにトカゲ革を使用したオールリザードタイプもあります。
パイソン革をアウターはもちろん、インナーまで全てに贅沢に使用したラウンドファスナー長財布/トライアングル・オールブラウンパイソン
アウターはもちろんインナー、裏地素材にまでレザーを使用した文字通りオールレザー長財布
4つのホックとレザーだけで製作された縦入れ式カード入れがオシャレなフォックスウォレット
4種類の蛇革が織りなすラウンドファスナー長財布pink Snow/ピンクスノー
5次加工を施した金箔吟スリ(ダイヤモンド)パイソンの長財布“寿”
パイソン財布一覧
レザータイプから選ぶ
【リボーンウォレット/Re-Bone Wallet “ネオジャポネスク”】
◇日本人の奥底にある“気概”をイメージして製作
リボーンウォレット/Re-Bone Wallet “黄金迷彩-Golden camouflage”
◇迷彩柄の金箔&ダークブラウンマットと2色のダイヤモンドパイソンで製作
リボーンウォレット/Re-Bone Wallet “深海-Deep Sea”
◇ハープシール(アザラシ)&ダイヤモンドパイソンと2種類のエキゾチックレザーを使用して“深海”をイメージして製作
リボーンウォレット/Re-Bone Wallet “刀 - KATANA”
◇抜刀の刹那の研ぎ澄まされた刃に当たる光の乱反射と刀そのものをイメージしてハープシール(アザラシ)とダイヤモンドパイソンで製作
◆Re-Bone Wallet/リボーン ウォレット
ファスナーでフラップを交換することができる画期的な機能を備えた、その名もRe-Bone Wallet<リボーン・ウォレット>
【ウォレットを自分自身でカスタマイズできることはもちろん、友人同士、夫婦間、カップルなどで共有できる、
今までありそうで無かった特許取得の“着脱財布/シェアウォレット”です。】
長財布単体としても、そのフォルムにも徹底的にこだわった‘スタイリッシュな長財布’です。
◇ここで番外編として珍しい蛇革をご紹介したいとおもいます。
薄い・軽い・美しい
『キャッツアイ-Cat's-eye』 カロングという蛇
上の画像の名前は“カロング”淡水域に生息している蛇の一種なんです。
所謂蛇革からイメージするウロコ模様をもたないヘビです。
剥がれる剥がれない以前にウロコを持たない変わった蛇革なのですが、特徴としては見た目は『ヘビ』というより『トカゲ』に近いです。
そして優れている点は丈夫で軽量、伸縮性に富んでいるところです。
高級ゴルフグローブやブーツなどにも用いられています。
現在、リボーンでは新製品として、バッグの製作に取り組んでいますが、その第一号として選んだ素材が、この『カロング』です。
カロングのネイビーブルーとホワイトを使って製作されたサンプルですが、サイズが大きめのバッグ(縦40/横42/)なので、それほど大きくないカロングを十数枚使って製作しました。
カロングの革を選んだ理由は
■丈夫で伸縮性に富んでいる
■ヘビらしいウロコを持たず美しい表情をしているところ
だったのですが、思いのほか軽く、これだけのサイズにして677gと軽量です。
◇ワイルド性や“蛇らしさ”を求めるなら、ダイヤモンドパイソン
◇意外性やソフト感(見た目)を求めるなら、カロング
といったところでしょうか。
以上、番外編『蛇らしくないヘビ』カロングの紹介でした。
サンプルから、変更点をくわえたバッグの紹介ページ
↓ ↓ ↓
希少性が高く美しい革・カロング(ネイビーブルー)の大容量バケツバッグ“BUCKET(カロングネイビーブルー)”
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